銀座人インタビュー<第19弾>
銀座にゆかりの深い「銀座人」たちに弊店渡辺新が様々なお話しを伺う対談シリーズ。普通では知ることのできない銀座人ならではの視点で見た、銀座話が満載です。

銀座人インタビュー〈第19弾〉和菓子の商いと銀座
株式会社虎屋 17代当主 代表取締役社長 黒川 光博様

古文書などの資料でその存在が確かめられるのは、1500年代後期。
以来、五百年にわたり歴史を刻み続ける虎屋。
黒川社長が考える和菓子とは、そして銀座という街での商いやものづくりなど、黒川社長の真摯なお人柄が感じられるお話しをいただきました。

製造者として

黒川:よく和菓子の定義の話が出ることがありますが、私は植物性の原材料で作られているものだとひとつの定義づけをしています。動物性の油やお肉、またゼラチンみたいなものも一切使っていないわけです。ただ、ひとつ挙げるとすれば焼き物には卵が入りますが、それ以外はすべて植物性というのが和菓子の定義だと思っていますし、今後もその植物性の定義は貫いていこうと思っています。
 植物性というのは健康の観点からしても、求められていると思います。やはり健康は大切なので原材料もできるだけシンプルにしたいですし、本当の天然のものを使用したいと思っています。私は、国産、海外産どちらかにこだわっていないつもりですが、その商品をつくるのに一番最適なものは何かという基準で選ぶと、今のところ我々の商品をつくる上においては、やはり国産ものの方が合っていることが多いです。

渡辺:仕入先とは、ものすごく長いお付き合いなのですか。

黒川:ええ。砂糖など、一番古いところでは大正くらいからお付き合いいただいています。

渡辺:原料メーカーの方とは、かなりお話しをされるのですか。

黒川:はい。黒砂糖は沖縄の西表島のものを使っているのですが、毎年1回向こうの方が来られたりこちらから伺ったりして、いろいろなお話しをします。天然のものにこだわっているということは、もちろん大震災の後は放射能の検査などはかなり厳しくやっていますし、原材料を作ってくださるところがどういう農薬を使っているかなどの証明書をもらわなかったら、材料として入れられないという虎屋の基準もあります。それは一般の基準より少し厳しいと思います。
 また、天然のものは天候によるばらつきがあります、そのばらつきがあるものを製品として召し上がっていただくときにいかに平準化し、自然から採れる原材料の違いをどのように基準化し、菓子づくりしていくかというのはなかなか大変です。

渡辺:許されるブレというのはあるんですか。

黒川:当然、我々の中で決めている多少の範囲はあります。

渡辺:お寿司屋さんにしてみると、お魚は時期で全然味が変わります。走り、旬、名残のものとで違いがあって当たり前ですし、むしろブレが季節感だというように捉えますが、お菓子はそういうわけにいかないですね。

黒川:やはり味はできるかぎり同じになるようにしています。ただ、年によっても違うと思います。今年のほうがコクがあるとか、甘みを強く感じるとかという差はやはりあるのです。それはワインを作るときのブドウがその年によって違うのと近いニュアンスですね。

渡辺:ようかんなどのほうが安定しやすいのですか。

黒川:ようかんの小豆は、今は北海道の十勝で採れるエリモショウズという種類ですけれども、それもやはり基準があって大体同じ品質のものが届きます。
 しかし、ようかんには寒天を使いますがこの寒天のブレはかなりあって、その時によって粘度が違います。うちはこういう粘度のこういう基準の寒天がいいというように決めていて、それに合う寒天を作ってもらっていますが、それでもやはりどうしても天然物だとばらつきが出ます。もちろんそのばらつきを数値的に取るわけですけれども、それで実際に炊き込んでいって、では、これでようかんの出来上がりというところの最終段階はやはり人間の目なのですよね。どういう数字のものを何分間、どのくらいの温度で、どういうかき回し方で作れば同じかというと決して同じにならないので、やはり最後は人間の目が決めるんです。

渡辺:現場のエキスパートの方が。

黒川:はい、分野ごとのエキスパートを育てていて、その人間が中心になって判断していきます。練っているようかんを大きなヘラですくってみて、ようかんがたれてくるのだけれども、そのたれ具合や色合いを見て火を止める、そういう世界です。

渡辺:そこまでは近代的にやって、最後はやはり人間の目が大切なのですね。

黒川:人間でないと無理なのは、洋服でも同じでしょう。

渡辺:ええ。機械の電動ミシンと足踏みミシンでも違いがありますし、手縫いになりますと全く違います。
 原料メーカーと古くは大正からのお付き合いとなると、生産者の方の顔も見えてくると思うのですが、顔が見えるお取り引きとインターネット上だけの物のやり取りでは相当違うと思うのですけれども、その点、何か感じていらっしゃることはありますか。

黒川:それはものすごく違います。例えば黒砂糖の西表島の方たちにしても小豆の北海道の方たちにしても、自分たちはこれだけのものを収穫して、それを農協に納めたところで仕事が終わりといった感覚があるようなのですね。

渡辺:出荷して終わりという。

黒川:だけれどもそうではなく、自分たちが育てた材料がどんなメーカーに搬入され、そこではどんなことをやってどうやって売られているかがわかると、とても愛着を持ってくださって育てる段階から気持ちが違うという話は聞きます。

株式会社虎屋 17代当主 代表取締役社長 黒川光博
株式会社虎屋 17代当主
代表取締役社長
黒川 光博
1943年東京生まれ。 学習院大学法学部卒業後、富士銀行(現みずほ銀行)勤務を経て1969年株式会社虎屋入社、1991年代表取締役社長に就任。
全国和菓子協会会長、全日本菓子協会副会長、一般社団法人日本専門店協会顧問等を務める。

渡辺:なるほど。よくトレーサビリティというと、消費者から上がっていって調べていくようですが、その逆もあるんですね。生産者からエンドユーザーまで見えていると、ものづくりが違ってきますか。

黒川:当社の商品で「おもかげ」という黒砂糖を使ったようかんがあるのですが、一昨年から黒砂糖が採れている西表島の製糖事業所で売っていただくことにしたんです。皆さんがつくられている黒砂糖がこういう製品になっていますよと。やはりご自分たちが造られたものだから、贈り物にしようと思ってくださったりなどあるようです。

渡辺:愛着がまた違いますね。

黒川:そう思います。最初のうちは「売ったことないからいやだ」「仕事が増える」といった意見もあったようですが、実際やってみると楽しく売ってくださっているようです。

渡辺:顔が見えるというのはいいですね。

黒川:こちらからもそうだけれども、やはり生産者から見えるというのもとても大切なことだと思います。

『若草饅』(2013年4月1日〜4月15日販売)
その名は1773年頃の記録に見られる
『若草饅』(2013年4月1日〜4月15日販売)その名は1773年頃の記録に見られる

勘定と感情

渡辺:これはサンモトヤマの茂登山長市郎さんがよくおっしゃるのですが、商売というのはそろばん勘定のほうの「勘定」と、人間のハートのほうの「感情」。勘定と感情だといった話があります。
 特に最近はインターネットばかりで、そろばんの「勘定」ばかりになってしまっているので、ハートのほうの「感情」の商売がますます大事なのだということをよくおっしゃいます。とらやさんは重役の方が店頭に立たれていたりして、とても顔が見えるご商売をなさっていますけれども、それはやはり気をつけていらっしゃるのですか。

黒川:そうですね。当社には「おいしい和菓子を喜んで召し上がっていただく」という経営理念があります。
 「おいしい和菓子」というのはつくるほうのことで、やはりおいしいものをつくらなければいけないと思っているし、「喜んで召し上がっていただく」という部分は、いくらおいしいものをつくっても、それがお客様のお手元に気持ちよく渡らなければおいしさも半減もしてしまうし、嫌な買い物をしたなと思われてしまうと思うんです。それをしたくないので「おいしい和菓子」というのは作り手の気持ち、「喜んで召し上がっていただく」というのは売り手の気持ちを込めているのです。
 それでいくと、それはしっかりこれだけ売りなさいというような経営理念ではなく、いいものをつくって喜んで召し上がっていただく結果として、「ああ、いい買い物ができたな」「これ、今日早く食べたいな」とか、さらには家に帰ってどなたかと召し上がるときに「これ、どういう会社がつくってるんだ」「この会社はどんな人間がこういうお菓子をつくるのかね」というところまで話が及ぶとすれば、我々は本当に満足ですしそう言っていただけるような商売をしたいと思っています。
 当然だけれども、売上は大切なことですから頭に入っていなければいけないし、当社でも売上目標は立てています。けれどもそれを優先するのではなくて、お客様に喜んで召し上がっていただく結果として売上があるというように、みんなで思っているつもりです。

渡辺:とらやさんでは、ようかんなどの定番商品の他に、オーダー品もありますよね。その部分はまた商売がさらに難しくなります。その点はどうお考えですか。

黒川:例えば「こういうお菓子を5個つくってほしい」「今度こんなものを3つ欲しい」というお客様がいらっしゃって「少々お待ちくださいませ」と言って、店頭にちょっと腰掛けていただいておやじさんが中に入ってお菓子をつくって「お待たせしました」と出てくるというような、ご注文をいただいて新鮮なものをお渡しするというのは商売の原点だと思います。しかし我々の場合は規模が少し大きくなってしまって、なかなかそれがかないませんが「和菓子オートクチュール」といって、お客様お一人お一人のご注文に応じて菓子をおつくりするということをしています。
 ご結婚やお誕生日、長寿のお祝い、退職の記念など、様々なシーンでご注文をいただいています。プレゼントするお相手のお好きなモチーフや色を取り入れてほしいとか、皆で取り分けられるように大きなケーキ型にしてほしいとか、個々のご要望を伺い、お客様とご相談しながら菓子をつくり上げます。
 後日、作り手へお礼のお電話をくださるお客様や、中には、菓子を囲んだ写真つきで、とても喜んでもらえました!とお手紙をくださる方もいらっしゃいます。

渡辺:そうやって反応が返ってきますと嬉しいですよね。

黒川:それはもうつくっているこちらも嬉しいです。それで相手方もご依頼主も喜んでくだされば、みんながハッピーですからそういう商売をしたいですね。

渡辺:キャッチボールがいいですよね。
 もちろん昔からそういう形態はあるのでしょうけれども、最近、特に重要視されているということでしょうか。これだけ世の中が均一化してしまうとやはり特別なものに、より目が向くということでしょうか。

黒川:それはどこの世界でもこの後どういう商売をしていくのかと、皆さん考えておられると思います。やはり「自分だけのための何か」「ほかとちょっと違うもの」というご要望はありますし、お客様もどこかに手土産を持っていらっしゃるときに「店で買ってきた」というよりは「特別につくってもらって持ってきた」というほうが、きっと受け手の方も楽しいだろうと思うし、そういうことのお手伝いができるならば私たちも楽しいですものね。

渡辺:蜷川実花さんがフランシス・ベーコンの展覧会をご覧になって、人間の執着やフェティシズムとはといったことを新聞に書かれていて、やはり芸術家ほど執着というのか、何か1つのものに固執して能力を磨いていくのはすごく大事なのだということを言われていたのですが、黒川さんが特にこだわっていらっしゃる部分と、会社でこだわっている部分というのはほぼイコールですか。

黒川:それは一致しなければいけないでしょうね。一致させるためのことは組織的になるべく多くやっているつもりだし、その中で私の考え方や何を大切にしているかといったことは、和菓子づくりに直接関係なくても伝えるようにしています。

渡辺:例えば商売や製造、もしくは新規の開発など、いろいろな分野があると思いますが、どの分野に対してこだわりが強いのでしょう。

黒川:特にここというのはありませんが、我々が非常に重視をしているのはやはり製造だろうと思います。

渡辺:ものづくりの部分ですね。

黒川:私はよく言うのですが、不器用なまでに真面目にものをつくっているという当社の製造の姿勢があります。製造技術が不器用では困りますが、それを除いた部分で器用ではないと思うんです。不器用でいいと思っているのだけれども、不器用なまでにただもう真面目に愚直に菓子づくりをしている。その製造の人たちの姿勢やそこで発せられる言葉そして製品はとらや全体に波及していって、ほかの部署の人たちもそこまで製造の人間が一生懸命にやっている、それは我々がお客様にお伝えしなければいけないというようにつながる。それはうちの場合だとやはり製造が原点にあるのではないかなと、私は思っています。
 例えば、今、召し上がっていただいた菓子にしても、製造の者たちがこれと同じ状況でちゃんと座って試食をしています。

渡辺:なるほど。

黒川:私はよく、立って食べるのはつまみ食いみたいなものだと言うのです。座って楊枝を使ってお茶と一緒に食べてみたときにどう感じるのか、お客様が召し上がるシチュエーションと同じように食べてみて「固い」「柔らかい」「大きい」「小さい」「食べやすい」「食べにくい」ということを感じなさいと言っているわけです。

渡辺:立ちながら味見をしていては、お客様の状況はわからないということですね。

黒川:座って食べなさいと言われた途端に、今まで立ってつまんで食べていたまんじゅうを一体どうやって食べたらいいかとみんなが考えるということが大切だと思うのです。

渡辺:なるほど。おもしろいですね。

黒川:それで、私はそれぞれに自分で考えてほしいので「こうやれよ」「ああやれよ」と言うだけではなく、「どう思うんだ」と質問を投げかけると、言葉に窮してみたり「前から思っているけれども、そこのところどうして食べたらいいかわからない」などと言葉が出てきます。それが大切であって、そういう意見が強かったら、やはり変えなければいけない。

渡辺:そういうときが一番価値観がつながりやすいですね。

黒川:そう、これはおもしろいです。私はつくる方も大好きなので、そういう話しをして「うんー」とか悩んでおもしろがって、みんなも考えたりしてくれてそれで改善されていく。そのように改善のためには裏でいろいろな声を出しているんですね。
 製造でそういうことをやっているということがわかっていれば販売との信頼関係も生まれますし、結果としてそれがいい商品につながってお客様が喜んでくださればうれしいですね。

渡辺:おっしゃっていた製造の愚直さ、要は端折らないということですね。

黒川:そうです。それは大切です。

渡辺:新規事業を立ち上げるときにも、愚直さという部分が抜けてしまうと、とらやさんらしさが無くなってしまいますよね。

黒川:はい。

渡辺:新しいお店を拝見していても、そこに強いこだわりを感じます。
 例えば京都のお店でも、出されているものはすごくシンプルなお餅などですが、あんなにおいしいものは本当に手を抜かずにつくられているのだろうと感じます。

黒川:そういう手を抜かないところが「不器用なまでの」と思うんです。それが大切だということを製造の人間がわかっているし、つくっている人間からすれば売る人間が一生懸命お客様といい対応ができているからこそ、自分たちはやらなければならないというように思ってくれていると思います。信頼関係を醸成していくのに、やはり手を抜いてはだめですよね。

渡辺:そうですね。

黒川:一番大切なのは今どう生きていくかということ。「今」という時なのだと思うのです。長い歴史を背負っているから大変だろうとか、どう新しいものと混ぜ合わせているのだろうとかと、いろいろなことを皆さんは言ってくださるのだけれども、私にしてみればそんなことを考えている暇もないというか、たとえば今、新さんがこうやって食べてくださったまんじゅうは喜んでいただけたかどうか、色は今日はきれいに出ているかとか「今これでいいのかどうか」ということをすごく思うのです。今、何をやらなければいけないかと考えるときには、昨日オーケーでも今日は違うかもしれないし、明日もまた変わる可能性もあります。そのくらい「今」「今日」を感じる時代感覚は持っていたいと思います。
 ですので、店を新しくつくるにしてもここの店で今求められていることは何なのだろう、今お客様は何を望んでいらっしゃるのか、という視点で見たときの結果なのです。

渡辺:昭和のとらやさんと平成のとらやさんではどういったところが、今の感じ方が違うのでしょうか。

黒川:うまく言えないけれども、TORAYA CAFÉがスタートしたのは2003年。オープンに至るまでには「このプロジェクトでいこう」と決めてから4〜5年はかかっています。TORAYA CAFÉをやってから、今、思っていることの大切さ、今、思っていることを具現化していくことの大切さをより感じ、動きが少し早く大胆になったということはあるかもしれません。

渡辺:では、そのプロジェクト自体でまた覚醒した部分があったと。

黒川:あると思います。現在、携わっている人間にすれば、今、何が大切かというのを考えてガンガン新しくやることに何の抵抗もないだろうと思いますが、その2003年のTORAYA CAFÉを始める前後は、本当にこれでいいのかとか、こんなことをやってしまって間違ってないのか、という躊躇はすごくあったと思います。それは私自身もありました。
 しかし、実際やってみるとやっていないものまで見えてきました。そもそもTORAYA CAFÉはどうして始めたかといえば、和菓子の将来はこれで大丈夫だろうかと思って何かやらなければいけないと思った部分、あるいはパリの店を展開してみてそれを日本でももっと発信できないかと思った部分、いろいろな思いがあってTORAYA CAFÉのスタイルになっていったのです。当時と比べると、今のほうが大胆にいろいろ発想できるようになったのではないでしょうか。

渡辺:パリに出ていかれるときの決断と、TORAYA CAFÉを始められるときの決断と、どちらのほうが大胆さがあるのでしょうか。

黒川:それは、TORAYA CAFÉだと思います。
 パリは場所こそ違え、今まである「和菓子」を持っていったわけですから、既存のパッケージで持っていったわけです。もちろん初めての海外での挑戦という大変さはありましたが。しかし、TORAYA CAFÉはとらやという今まで築いてきたものがある中で新しいことを始めるわけですから、社内から批判的な意見が出るのではないかという懸念もありました。

渡辺:いろいろご意見がありますからね。

黒川:だから丁寧に考えることもでき、例えば私が乱暴なことを言っても、ほかの人は慎重に慎重にということがあるかもしれないし、ほかの人が突っ走ろうとすると、逆に私が「ちょっと待てよ」と言うかもしれないのだから、それはいいバランスだと思います。
 そんな想いの中でかなり心配をしながらスタートしましたが、結果的に「和菓子はやはりなくならないな」と思えましたし、新しいことをやってみたことによって、今までやってきたことは間違いない、やり方さえ間違えなければこれからまだ和菓子は続くという確信を得ることができました。

渡辺:その当時、社内的に和菓子の将来に対して疑問視する声もあったわけですか。

黒川:社内ではそんなに大きくはなかったと思います。しかし、ほかの菓子屋さんの話を聞くと、ある時期、今まで毎年何人かずつ就職希望で来てくれていた人がいるけれども、最近、全然来なくなってしまったというところもあるように聞きます。幸いにも当社の場合はそういうことはなく、入社した社員の話を聞くと「和菓子が好き」「食べることが好き」という人は多いし、私なんかよりも情報を持っている人がいっぱいいる。そういう社員を見ていると私らが自信を無くしてはだめだと思うのですよね。

渡辺:実際、和菓子屋さんの数は減っているのですか。

黒川:減っています。
 菓子の小売金額が和生菓子、洋生菓子、チョコレート、おせんべい、スナック菓子など大体のジャンル別で出ますが、それでいくと4,600億円ぐらいで和菓子が一番多いんです。チョコレートがそれに近づいてきていて4,400億円くらいなのですが、一番多いときは和菓子が6,000億になるくらいまで上がっていました。それが徐々に下がってきて、今はまた少し盛り返している状況です。

TORAYA CAFE 表参道ヒルズ店
TORAYA CAFÉ 表参道ヒルズ店
営業時間 平 日 11:00〜22:30(ラストオーダー 21:30)
※平日ランチタイム11:30〜15:00(ラストオーダー)
日曜日 11:00〜21:30(ラストオーダー 20:30)
定休日 年中無休(表参道ヒルズ休業日に準ずる)
http://www.toraya-cafe.co.jp/